お疲れさまです。個人投資家 かまくらです。
前回の記事「初公開!これが私の株の買い方です」では、私の株の買い方を紹介させていただきました。
ただ、前回の記事の内容だけでは株を買う際の臨場感が味わえないと思います。
そこで、本記事では実際に私が株を購入する際の思考も交えて、銘柄選定から注文までを解説したいと思います。
時遡ること、2017年1月9日。株式投資戦略を考えているシーンを紹介します。少し残念なシーンではあるのですが、そこからの学びにも触れたいと思います。
注意
僕自身、株式投資を始めた当初は本記事で解説されている様に割安株を売買していました。しかし、現在は成長株を売買しています。理由は、成長株の方が投資効率が格段に上がるためです。いつ株価が上昇するかわからない割安株よりも、業績が急上昇している成長株の方が効率よく利益を出せます。本記事の投資方法にそぐわないおすすめ銘柄が本ブログで紹介されているのは、僕の投資法が割安株投資法から小型成長株投資法に変わったためです。小型成長株投資法は1対1の完全個別性の塾/ウェビナーにて教えています。詳細は記事「株式投資教えます!無料相談実施中!」を参照ください。
いい株が見つからない・・・そこから全てがはじまる
記事「初公開!これが私の株の買い方です」では、テーマ株からまず銘柄を選択することをオススメしました。しかしこの日、あまり魅力的なテーマ株はなく愕然。
そんなとき、活用するのが「トレーダーズ・ウェブ」です。トレーダーズ・ウェブでは株のスクリーニングかけられます。 トレーダーズ・ウェブにアクセスして、「投資ツール」の上にカーソルを持っていって、「銘柄スクリーニング」をクリックします。
トレーダーズ・ウェブに登録されている株は多すぎるので、まずは直近で伸びそうな業種をイメージしてみます。私が選択したのは、「情報通信業」です。11日にトランプ次期大統領の初記者会見があり、相場は荒れると予想していました。それでも、堅調に株価が上昇しそうなのは、相場の荒れ模様に影響を受けにくいディフェンシブ銘柄、中でも情報通信業はIoT、AIなどで話題性もあります。 早速、業種で「情報通信業」をクリックします。
次に、画面を下にスクロールして、時価総額、PER、PBRのチェックボックスを選択。時価総額は50000000000円以下(500億円以下)、PERは10倍以下、PBRは1倍以下として、「実行」をクリックします。
以下のような画面が表示されれば大丈夫です。
突然、時価総額、PER、PBRという言葉がでてきてびっくりされたかたがいるかと思いますが、時価総額、PER、PBRは以下のように定義されています。
時価総額:上場株式(個別銘柄あるいは上場銘柄すべて)が、どの程度の規模なのかを示すもの。個別銘柄の時価総額は、その株価に発行済株式数をかけたもので表すことができる。
PER:株価収益率。株価と企業の収益力を比較することによって株式の投資価値を判断する際に利用される尺度
PBR:株価純資産倍率。PBRは、当該企業について市場が評価した値段(時価総額)が、会計上の解散価値である純資産(株主資本)の何倍であるかを表す指標(野村証券HPより抜粋。https://www.nomura.co.jp/)
非常に分かりにくいですね。時価総額、PER、PBRに関しては後日解説したいと思います。今は、「時価総額は50000000000円以下、PERは10倍以下、PBRは1倍以下」が割安株をスクリーニングする基準として便利なんだというぐらいに思っていてください。
どれが割安?とりあえず調べてみる
次に、「バリュエーションマトリクス」をもちいて、割安株を探します。バリュエーションマトリクスの「銘柄名、証券コード」に銘柄コードを入力して、検索をクリックします。ここでは、システムズD(3766)を検索してみます。
検索結果画面を下にスクロールすると「Valuation Matrix が計算する システムズ・デザイン株式会社の割安度は星5です」と表示されています。バリュエーションマトリクスからすると、システムズD株は割安だそうです。
そんでもってざっくりナンボ?一株価値は?
次いで、システムズD株の一株価値をざっくりと計算してみます。数式は記事「初公開!これが私の株の買い方です」で紹介したものを使用します。
一株価値=(事業価値+財産価値-負債)÷発行済株式数
事業価値=営業利益×10 財産価値=流動資産合計-流動負債合計×1.2+投資その他の資産合計
負債=固定負債合計
事業価値、財産価値、負債、発行済株式数に関しては、書籍「知ってそうで知らなかったほんとうの株のしくみ」を読むことをオススメします。
営業利益、流動資産合計、流動負債合計、投資その他の資産合計、固定資産合計に関しては、「有価証券報告書」で調べます。有価証券報告書は、「EDINET」の書類簡易検索画面から簡単に検索できます。
発行済株式数は、Yahoo!ファイナンスで検索すればすぐにわかります。
計算してみると、システムズDの一株価値は「1,160円」と算出できました。2017年1月9日現在の株価は539円でした。一株価値と現在の株価には115%もかい離がありました。私自身は+5%の利益で利益確定しているので、115%中の5%を取りに行くのは、勝負するには分は悪くないと思いました。
必ず3つの価格を決定する!そして、注文へ!
勝負するならば、必ず3つの価格を決定します。
2、いくらに到達したら売ってしまうか
3、いくらまで下がったら売ってしまうか
3つの価格を決定するために活用するのが、チャートです。システムズD(3766)の2017年1月9日のチャートは以下のとおりです。
赤色ローソク足:陽線
青色ローソク足:陰線
青線:25日移動平均線
緑線:75日移動平均線
赤線:200日移動平均線
率直な感想は、
200日移動平均線の抵抗にあっている。本当に株価は上昇するのか?
です。上昇すると踏んだ場合、先ほど紹介した3つの価格は以下のとおりに設定します。
1、いくらで買うか:543円(200日移動平均線を抜けたところで買い)
2、いくらに到達したら売ってしまうか:570円(5%の利益狙い)
3、いくらまで下がったら売ってしまうか:526円(3%のロスカット)
この価格条件で、IFDO注文を出します。記事「IFDO注文の出し方」を参照ください。
しかし、ここから私の心の葛藤が始まります。結局、心の葛藤から、注文を出さないという結論を出しました。
自分との戦い。心のモヤモヤは晴れず、結局、注文を出さず
心の葛藤は以下のとおりです。
んで結局、システムD社ってどんな会社?
システムD社のHPを隅々までチェックしました。事業内容も申し分ない。主要取引先もよさそう。いいのでは・・・。
でも、やっぱり200日移動平均線の抵抗が気になるんですけど・・・
チャートを再度みてみる。う~ん。やはり、200日移動平均線を一度抜けてから、再度割れているのが気になる。どうしよう。
トランプさん、どうでるの?
11日のトランプ次期大統領の初記者会見が非常に気になる。先日のトヨタバッシングにはじまり、日本の市場にとってマイナス材料がでるのではないか?
最近の自分どう?調子に乗りすぎてないか?
ここ最近の投資はすこぶる順調です。気分的に「ぷかぷか」しています。こんな気分の自分は、冷静な判断ができていないのでは?心落ち着くまで、一旦、投資から離れよっか!
結局、注文は出しませんでした。
勝ってたやん!結果に愕然。そして学ぶ
そして、2017年1月12日、システムD社のチャートをみてみると、目標価格の570円に到達していました。
注文を出していたら勝っていましたね。非常に惜しいことをしましたが、これは、投資あるあるです。ここから学べることは何でしょうか?
一株価値と現在の株価が115%かい離している場合は、強気で買いを入れていいのではないか?
という仮説が立ちました。
次回の株式投資でこの仮説を検証し、自分の投資技術に磨きをかけていくだけです。
本記事「【実践編】初公開!これが私の株の買い方」はいかがだったでしょうか?「ほぼ買い」で決まると言われているほど、十分に注意を払いながら注文を出しています(私がただ単にビビりなだけかもしれませんが・・・)。
少しでも、株を買う際の臨場感を味わっていただけたのであれば幸いです。
株を買う前には、もっと銘柄の下調べをしています。さらに詳細を知りたい方は、記事「狙え!株価上昇の可能性が高い小型割安株の選び方」を参照ください。
注意
本ブログの内容はあくまで、一個人投資家の株の買い方です。ブログの内容を踏まえた投資により生じた損失に関しては、一切責任を負いません。よろしくお願いいたします。
個人投資家 かまくら