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【株学習】利上げ/利下げの株価への影響+アクションアドバイス付き

「利上げや利下げが発表されると、株価にどのような影響がでますか?」

「利上げや利下げに関するニュースが出たとき、持っている株をどうすればよいのでしょうか?」

という質問にお答えします。

こんにちは、ミクロ投資法を教えているかまくらです。

景気に大きな影響を与える出来事が生じると、各国の中央銀行が“利上げ”や“利下げ”についてコメントを出します。

この“利上げ”や“利下げ”は株価が大きく動く要因となりえるのですが、

実は“利上げ”や“利下げ”について自分の言葉で話せる個人投資家はそんなに多くないと思います。

そこで本ブログ記事では、以下の内容を解説したいと思います。

1、利上げ/利下げの発表が、株価にどのような影響を与えるか

2、利上げ/利下げに関するニュースが出たときに、保有株をどうすればよいか

について解説します。

「利上げ」「利下げ」実施時にどのようなスタンスで投資と向き合うかは、投資結果に大きな影響を与えます。

結論:利上げ/利下げ関連のニュースが出ても、動じない

先に結論を述べると、利上げ/利下げ関連のニュースが出たとしても、

自分自身の投資ルール(投資計画)を守ることに徹しましょう。

実は利上げや利下げに対する投資家の受け止め方(投資家心理)は、そのときどきによって異なります。

したがって、利上げや利下げ関連のニュースによって、株価が上昇するのか下落するのかを予測し対処するのは非常に困難です。

「そんな予測不可能なものに振り回されず、自分の投資ルールを守った方がパフォーマンスを維持できる」

というのが、僕の考えです。

それでは、利上げ/利下げについての詳細を解説していきます。

そもそも「利上げ」「利下げ」とは何か?

利上げとは、一般的な銀行(市中銀行/民間銀行、例えば、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)が中央銀行(日本なら日本銀行、アメリカならFRB)からお金を借りる際の金利を上げることを言います。

簡単に言ってしまうと、一般的な銀行が中央銀行からお金を借りにくくなり、各企業へお金を貸し出し(融資し)にくくなります。

基本的に、景気が良いときに利上げが実施されます。

利下げとは、一般的な銀行が中央銀行からお金を借りる際の金利を下げることを言います。

簡単に言ってしまうと、一般的な銀行が中央銀行からお金を借りやすくなり、各企業へお金を貸し出し(融資し)やすくなります。

基本的に、景気が悪いときや、株価が大暴落したときに利下げが実施されます。

コロナショック時には「利下げ」実施

コロナショックで世界中の株価が大暴落した際、アメリカが速やかに利下げを実施しました。

2020年4月5日現在、EUは利下げを見送り、日本は利下げに消極的な姿勢をとっています。

コロナウイルス蔓延が続き、世界経済に大きな損失を生まれる確率が高まると、EUと日本も利下げに踏み切ることでしょう。

【アメリカ:FRB緊急利下げでもコロナショックはまだ続く】
https://toyokeizai.net/articles/-/337410

【EU:欧州中央銀行 量的緩和策の拡大は決定も利下げは見送り】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200312/k10012328711000.html

【日本:日銀、追随利下げには消極的 新型コロナ対応で=関係筋】
https://jp.wsj.com/articles/SB10055686378907214777904586258392442392166

利上げしようが、利下げしようが、投資計画を実行するのみ

では、利上げや利下げが実施された場合、私たちはどのような行動をとるべきでしょうか?

結論、今までどおりの投資計画を実行するのみです。

ここで言う投資計画の実行とは投資する前に決めた以下3つの価格に基づいて株を売買することです。

1、いくらで買うか(購入価格)

2、いくらで売るか①(利益確定の価格)

3、いくらで売るか②(損切りの価格)

この3つの価格を守ること(投資計画を実行すること)で、投資を振り返ることができ、次の投資に経験を活かすことができます。

実は、利上げ/利下げによる投資家の受け止め方が変化しています

一昔前までは、利上げ/利下げに関する投資家の受け止め方はとてもシンプルでした。“風が吹けば桶屋が儲かる”的な発想です。

利上げの期待が高まる

⇒銀行からの借金にかかる金利が高くなることが想定される


⇒企業が銀行からお金を借りにくくなる


⇒企業業績の向上の期待が小さくなる


⇒株価が下落する。

 

利下げの期待が高まる

⇒銀行からの借金にかかる金利が安くなることが想定される

⇒企業が銀行からお金を借りやすくなる

⇒企業業績の向上の期待が大きくなる

⇒株価が上昇する。

以上のように、利上げ/利下げからの株価の動きはとてもシンプルでした。

ところが最近はこのシンプルな考えが機能しなくなっています。

利上げが株価上昇につながり、利下げが株価下落につながるケースが出てきているのです。

利上げが実施される

⇒「景気が良くなっているんじゃない?」と投資家が期待する

⇒企業業績の上場が予想される

⇒株価が上昇する。

 

利下げが実施される

⇒「景気が悪くなっているんじゃない?」と投資家が不安を抱く

⇒企業業績の下落が予想される

⇒株価が下落する。

このように、利上げ/利下げから投資家心理を読み解き、株価の動きを予想するのは困難です。

まとめ

実は、利上げも利下げも市場の反応(株価の動き)をみてはじめて投資家心理がわかるのです。

したがって、利上げ・利下げの実施からの株価の動きを予想するのはナンセンスです。

結局のところ上述したとおり、利上げ/利下げに関係なく、あらかじめ決めた投資計画を実行するにつきます。

利益が出ようが、損失が出ようが、その結果を真摯に受け止めて自身の投資ルールを磨き込んでいく・・・

それが投資効率を高める最短ルートとなります。(^^♪

2021年6月27日更新:コロナショック1年後の利上げ関連のニュースについて

2021年6月21日、日経平均株価は前日比-953.15円(-3.29%)も下落しました。

2021年6月18日、FRBのメンバーの1人が利上げ時期の前倒しを示唆したためです。

【日経平均株価、一時1千円超安に 米利上げ前倒し懸念か】
https://www.asahi.com/articles/ASP6P3HZKP6PULFA004.html

日経平均株価の日足チャート(2021年6月27日現在)

今回の利上げ関連のケースでは、

「利上げの期待が高まる

⇒銀行からの借金にかかる金利が高くなることが想定される

⇒企業が銀行からお金を借りにくくなる

⇒企業業績の向上の期待が小さくなる

⇒株価が下落する。」

という論理が適用されたようです。

ところが、2021年6月22日には、日経平均株価は前日比+873.2円(+3.12%)も上昇しました。

これは・・・「利上げ前倒しを撤回するんじゃないの?」という投資家の思惑が浮上したためです。

【日経平均、今年最大の上昇幅 FRB利上げ警戒感、荒い値動き】
https://mainichi.jp/articles/20210622/k00/00m/020/245000c

日経平均株価の日足チャート(2021年6月27日現在)

日経平均株価の上下が激しいですね。
利上げ関連ニュースに投資家が振り回されている結果です。

僕らは振り回されることなく、どっしりと相場に向き合っていきましょう。

投資ルールを守ることが一番大切です。

それでは~

注意
本ブログの内容は、一個人投資家としての見解です。ブログの内容を踏まえた投資により生じた損失に関しては、一切責任を負いません。よろしくお願いいたします。 個人投資家 かまくら


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