知識 注文方法

逃げるが勝ち!日経平均株価下落の予想~ディストリビューション・デーからの考察~

(2020年7月14日、コロナショックでの日経平均株価の下落を事例として加えるかたちで、本記事を更新しています)

「日経平均株価の下落を予測することはできませんか?損失の拡大を避けたいのですが・・・」

という方必見です。

本記事では日経平均株価の下落前に多くみられる“ディストリビューション・デー”(Distribution Day)について解説します。

こんにちは、ミクロ投資法を教えているかまくらです。

ディストリビューション・デーという言葉を初めて聞く方もいるかとは思いますが、身構えないでください。
ディストリビューション・デーは慣れれば誰でも簡単に数えることができ、日経平均株価の下落の予想に役立ちます。

ディストリビューション・デーが多く発生する場合は、保有株数を減らすように心がけましょう。

そうすることで、日経平均株価などの大きな流れの下落から、みなさんの大切な資産を守ることができるようになります。

それでは、ディストリビューション・デーについて学んでいきましょう。

ディストリビューション・デーとは何か

ディストリビューション・デーとは、売りが買いを上回った日のことです。
売りが買いを上回った日は、以下の2つの条件を満たす日のことです

①当日の終値が、前日の終値より安い
②当日の出来高が、前日の出来高より多い

ディストリビューション・デーは、主要株価指数(日経平均株価、TOPIXなど)の下降トレンドへの転換に対する示唆を与えてくれます。

書籍「1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術」でも、ウィリアム・オニールの理論として紹介されています。

2~4週間のなかで、ディストリビューション日が5回あれば、市場が上昇トレンドから下降トレンドへ転換した可能性が高いと判断できます。

参考)1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術(DUKE著)

>> 1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術

次に、直近5年間の日経平均株価の急落前のディストリビューション・デーを紹介します。

2015年8月、チャイナショック前のディストリービューション・デー

2015年8月、日経平均株価のみならず、世界の主要株価指数が急落しました。
いわゆる、“チャイナショック”です。急落前のディストリビューション・デーは以下のとおりです。

2015年7月22日~8月18日、20営業日で、5回観測されました。
2015年7月27日~8月19日、18営業日で、5回観測されました。

2015年7月16日~8月19日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示しています。

日経平均株価は7週間で-18.0%も下落している

18営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した日の翌週から日経平均株価は大暴落しました。
2015年8月21日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・

2015年8月21日週の始値:20,600.16円
2015年10月2日週の安値:16,901.49円
最大株価下落率:-18.0%

7週間で-18.0%も下落しています。これがいわゆるチャイナショックです。

日経平均株価の週足チャート

2016年1月、日経平均株価急落前のディストリビューション・デー

2016年1月、日経平均株価は急落しました。
年始早々、中国ではサーキットブレーカーが発動するほどの急落っぷりでした。
急落前のディストリビューション・デーは以下のとおりです。

11月30日~12月15日、12営業日で、5回観測されました。
12月2日~12月18日、11営業日で、5回観測されました。
12月8日~12月24日、12営業日で、5回観測されました。

2015年11月19日~12月24日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示しています。

日経平均株価は6週間で-21.0%も下落している

12営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した日の翌々週から日経平均株価は大暴落しました。
2016年1月8日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・

2016年1月8日週の始値:18818.58円
2016年2月12日週の安値:14,865.77円
最大株価下落率:-21.0%

7週間で-21.0%も下落しています。

中国市場発の日経平均株価の下落とはいえ、ディストリビューション・デーを数えることで日経平均株価の下落を事前に予測することは可能と言えます。

日経平均株価の週足チャート

2017年3月、日経平均株価急落前のディストリビューション・デー

2017年3月30日、保有株を全部売りました。
2017年4月は日経平均株価が下落すると予想したためです。

なぜそのような予想をしたのか。

それは、3月29日までにディストリビューション・デー(Distribution Day)が16営業日で5回も観測されたためです。

“10~20営業日で、ディストリビューション・デーが5回あると、日経平均株価は下落する可能性が高い”

という結論から、3月30日以降に日経平均株価が下落するという予想が立ちます。

2017年2月24日~2017年3月29日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示しています。

日経平均株価は4週間で-4.44%も下落している

16営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した日の翌週から日経平均株価は大暴落しました。
2017年3月31日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・

2017年3月31日週の始値:19,071.19円
2017年4月21日週の安値:18,224.68円
最大株価下落率:-4.44%

4週間で-4.44%も下落しています。

日経平均株価の週足チャート

2020年2月、コロナショック前のディストリビューション・デー

2020年2月・・・新型コロナウイルス蔓延により全世界的に株価が大暴落しました。
いわゆるコロナショックです。
そのコロナショック前のディストリビューション・デーは以下のとおりです。

1月30日~2月28日、20営業日で、5回観測されました。

2020年1月17日~2月28日、日経平均株価の日足チャート。緑色の矢印がディストリビューション・デーを示しています。

日経平均株価は4週間で-28.7%も下落している

20営業日で5回もディストリビューション・デーが発生した週から日経平均株価は大暴落しました。
2020年2月28日週の始値から最大株価下落率を算出すると・・・

2020年2月28日週の始値:22,949.37円
2020年3月19日週の安値:16358.19円
最大株価下落率:-28.7%

わずか4週間で-28.7%も下落しています。
コロナショック・・・驚異的な下落率ですね。

日経平均株価の週足チャート

本記事では4つの事例をもとにディストリビューション・デーについて解説しました。

僕自身はディストリビューション・デーを数えて保有株を減らすこともありますが、現状、10~20営業日でディストリビューション・デーが5回発生する前に利益確定/損切りしていることの方が多いです。

これは、僕が日経平均株価などの大きな流れの一歩手前で動く“主導株”を売買しているためです。

【追伸】僕の教えているミクロ投資法に興味がある方は、記事「株式投資教えます!無料相談実施中!」に記載されているお問い合わせ先にまでご連絡ください。

宜しくお願い致します。

注意
本ブログの内容は、一個人投資家としての見解です。ブログの内容を踏まえた投資により生じた損失に関しては、一切責任を負いません。よろしくお願いいたします。

個人投資家 かまくら


-, 知識, 注文方法
-, , , ,

Copyright© ミクロ投資法~個別成長株投資法~ , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.