こんにちは、ミクロ投資法を教えているかまくらです。
そもそも、投資目標を設定する必要はありますか?
という質問にお応えします。
実は、投資目標には設定するべき投資目標と設定するべきでない投資目標があります。
投資目標の種類
ここでいう投資目標とは何を指すでしょうか。実は投資目標には4種類あります。
・日次の投資目標
・月次の投資目標
・年次の投資目標
利益確定(もしくは損切り)の投資目標とは、
保有している株に対して「いくらまで株価が上昇したら売るか(いくらまで株価が下落したら売るか)」を設定する目標です。
日次の投資目標とは、1日でいくら成果を出すかを設定する目標です。
1日に頻繁に株の売買をするデイトレーダーがよく設定しています。
月次の投資目標とは、月にいくら成果を出すかを設定する目標です。
数日から数週間単位で株の売買をするスイングトレーダーがよく設定しています。たまに、「月の家賃=投資目標」としている人がいます。
年次の投資目標とは、年にいくら成果を出すかを設定する目標です。
1年から数年単位で株の売買をする中長期投資家がよく設定しています。
ここまで本記事を読むと、
そして、日次の投資目標はデイトレーダー、月次の投資目標はスイングトレーダー、年次の投資目標は中長期投資家が設定するべきだ。
と考える読者もいるかと思いますが、実はそうではないのです。
※投資目標の設定も投資スタンスによって大きく異なります。僕はスイングトレーダーなので、スイングトレーダーの目標設定のみ教えられます。自分の投資スタンスの決め方は、記事「株の勉強効率を最大限に高めるには?【必ず投資スタイルを1つに決定する】」で詳しく解説しているので、ぜひ、読んでみてください。
結論、利益確定(もしくは損切り)の投資目標だけ設定する
結論から言います。
日次/月次/年次の投資目標は立てないようにしましょう。
代わりに、利益確定(もしくは損切り)の投資目標のみ立てましょう。
日次/月次/年次の投資目標を立てる意味はない
「目標を立てる」とは、やはり聞こえがいいですよね。
ビジネスと基本とも言えます。
年間の売上/成果目標をたて、そこから月次売上目標や週次売上目標に落とし込んでいく・・・
その目標を達成するために行動計画を立てていく・・・至極真っ当な考え方です。
ただし、ビジネスと株式投資では少し毛色が違います。
目標達成できるできないは、外部要因と内部要因で決まります。
外部要因とは、僕たちではコントロールしきれない要因です。
例えば、天候、景気、政府の方針、テクノロジーの進化などです。
また、内部要因とは、僕たちでコントロールできる要因です。
例えば、日々の行動、物事に対する受け止め方、コミュニケーションなどです。
実は、ビジネスでは内部要因にフォーカスすることで目標達成度合いを高めることが比較的容易です。
イチ会社員でも、会社からの目標に対して「結果指標」と「プロセス(行動)指標」が決められていれば、
外部要因により「結果指標」がいまいちでも、内部要因をみる「プロセス(行動)指標」により評価され報酬が上がる
というケースもあると思います。
※健全な目標設定には「プロセス(行動)指標」も項目として置かれ、評価されるべきです。社員のモチベーションが上がりますし、人材育成にもつながります。
ただ、株式投資に関して言うと、成果(パフォーマンス)は外部要因によって決まる度合いが高いです。
いくら内部要因にフォーカスして日々の行動や心構えなどを改善したとしても、
ひとたび景気が悪くなったり、政府の方針が変わると、それらの外部要因によって成果はガラっと変わります。
つまり、株式投資においては、投資目標を立て、内部要因を改善することはあまり意味をなさないのです。
株式投資において、内部要因と呼べるものは1つだけです。それは「投資ルール」です。
投資ルールによって株を売買するのみです。
そこに、日々の行動や心構えなどは存在しているようでしていません。
意味がわかりにくいと思いますが、日々の行動(ルーティン)はあります。
ただ、その行動を改善するようなことはありません。日々の心構えなんてものは関係ありません。
あるのは厳密な「投資ルール」であり、それを守る行動しかありません。
日次/月次/年次の投資目標を設定すると成果が下がる
日次/月次/年次の投資目標を設定すると、成果(パフォーマンス)が下がる場合もあります。
よく株式投資の本やセミナーで・・・
というコメントがみられます。
確かに、目標が明確ですし、「家賃代が浮いたら、生活が楽になるな」と感じる方々も多いと思います。
株式投資に対するモチベーションアップの謳い文句としては最高ですね。
ただし、月次の目標を立てることで、成果が下がるケースが多々あります。
僕も一時期そうだったのですが・・・
という思考に陥ってしまいます。
わかりますかね・・・▲▲万円分の株を買うことが“必須”となってしまっているのです。この場合・・・
この銘柄の株を▲▲万円分買うか!
という結論を出してしまうわけです。
本来であれば、「ファンダメンタルもチャートの形もあまりよくない」と思った時点で株の売買をするべきではないのです。
しかし、目標を設定したが故に、合理的な判断が出来なくなってしまっているのです。
はっきり言って、相場は僕たちの都合に関係なく動いているのです。
目標設定で僕らの成果を決まるわけではありません。相場によって僕らの成果が決まるのです。
僕らが成果を決めるのではなく、相場が成果を決める
ビジネスでは目標により成果が決まるということがあります。
高い目標を立てることにより、一念発起して行動し、目標達成した例などたくさんあることでしょう。
ただ、株式投資では目標により成果が決まるということはまずありません。
と考えると、内部要因は「厳密な投資ルールと投資ルールの遵守」によって“固定”されるため、
目標達成は外部要因よって決まります。
しつこいようですが、大事なことですので何度も言わせてください。
なので、僕たちにできることは厳密な投資ルールの遵守であり、成果の大きさは相場任せにするより他ないのです。
利益確定(もしくは損切り)の投資目標だけ設定する
ここまで、日次/月次/年次の投資目標を設定する意味はないし、設定することで成果が下がることを説明しました。
それでは、利益確定(もしくは損切り)の投資目標はどのように設定すればよいのでしょうか。
利益確定と損切りのタイミング(価格)の決定方法は、
記事「【株学習】利益確定/損切りのタイミング」で詳細を解説しておりますので、ぜひ、読んでみてください。
利益確定と損切りのタイミング(価格)の決定は、株式投資の必須事項です!
それでは。
注意
本ブログの内容は、一個人投資家としての見解です。ブログの内容を踏まえた投資により生じた損失に関しては、一切責任を負いません。よろしくお願いいたします。個人投資家かまくら