こんにちは、ミクロ投資法を教えているかまくらです。
という質問にお応えします。
結論、UUUMの業績向上/株価上昇は期待はできません。
そもそもUUUMの事業とは?
UUUMの業績向上/株価上昇の期待ができない理由を説明する前に、まずはUUUMの事業をおさらいしましょう。
UUUMは何をしているか・・・一言で言うと“クリエイターのバディ”です。これは、UUUM取締役CFO(最高財務責任者)渡辺崇さんの言葉です。
具体的には・・・
・企業との交渉/契約手続き
・トラブル対応(法的対処のサポート)
・ファン向けのイベント開催、ノベルティ(プレゼント)提供
・YouTuberとしての資産管理
などをサービスとして提供しています。
【UUUMホームページ】
https://uuum.jp/
【「企業より個人が勝つ時代が来る」 UUUMが語るYouTuberの今と未来】
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1908/05/news045.html
YouTuberがUUUMに所属するメリットは?
YouTuberがUUUMに所属するメリットとしては、クリエイターとしての仕事(動画制作)に注力できることです。これは完全にアウトソーシングの感が方ですね。
自分のコア事業に注力するため、付帯業務を外部にお願いする。
確かに、上述したUUUMの具体的なサービスは、YouTuberにとって煩わしい業務のサポートになってますね。“お金を払ってでも”外部に委託したいところです。
UUUM脱退あいつぐ・・・株価は下落します
UUUMの業績向上/株価上昇が期待できない理由を述べていきますね。
業績予想が悪すぎる
2020年4月14日にUUUMの“2020年5月期第3四半期決算”が発表されました。一番目を引いたのが“2020年5月期の連結業績予想(2019年6月1日~2020年5月31日)”ですね。
営業利益増加率:-23.8%
経常利益増加率:-24.6%
当期純利益増加率:-55.0%
【2020年5月期第3四半期決算】
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS71102/36c88bdf/96c7/40ed/94f6/8db8be2b824f/140120200413492936.pdf
なかなかの弱気ですね。これは、新型コロナウイルス蔓延によるアドセンス収益/広告収益/イベント関連収益の低下が背景にあります。当初の業績予想に下方修正を加える結果とありました。
【通期業績予想の修正に関するお知らせ】
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS71102/65dda4d0/4936/4651/85bb/f6ab2519bbab/140120200406490354.pdf
“株価は半年先の業績を織り込んでいく”と言われています。UUUMの業績予想の下方修正は投資家心理の悪化(投資家の落胆)を引き起こせば、株価は下落していきます。UUUMの場合は2020年5月期第3四半期決算(2020年4月14日)後に株価はそこまで下落していませんので、投資家としては「コロナの影響で業績低下は当たり前」と受け止めたのだと思います。
UUUMの日足チャート(2020年6月5日)
それでも、UUUMの株価下落リスクが低減されたというわけではありません。
業績低迷の根本原因は、人気YouTuberのUUUM脱退
2020年6月1日、YouTube界に衝撃が走りましたね!人気YouTuberが4名がこぞってUUUMを脱退しました。
・カップルYouTuber“JULIDY”
・メイクアップYouTuberマリリン
・美容系YouTuberほしのこCH
【UUUM退所が相次ぐ理由「売上の20%を納めるメリットがない」YouTuberおるたなが分析】
https://wezz-y.com/archives/77677
人気YouTuberの脱退ラッシュは以前から起こっていましたが、いきなり人気YouTuber4名が脱退を表明すると「UUUM大丈夫か?」という気になってしまいますよね。
人気YouTuberはUUUMにとっては貴重な収入源・・・人気YouTuberの広告収入の20%がUUUMの収益となるためです。
なぜ人気YouTuberが相次いで脱退を表明するに至ったか・・・その背景を少し解説したいと思います。
広告収入20%の価値に見合うサービスを、UUUMは提供できているか?
ある程度人気が出て広告収入が稼げるようにあったYouTuberとしては、UUUMの提供サービスを他社に依頼した方が安く済みます。ここで見えてくるのがUUUMのコアバリューですね。UUUMのコアバリューは“YouTubeで生計を立てるためのノウハウの共有”です。それ以外は別にUUUMに頼らなくてもよいのです。
そして、ある程度人気が出てしまっているYouTuberはすでに“YouTubeで生計を立てるためのノウハウ”を手に入れてしまっています。そうなると、UUUM脱退を考えるのは必然的です。
つまり、人気YouTuberとしては広告収入20%を払ってUUUMに所属し続ける理由はなくなるわけです。広告収入20%に見合うサービスをUUUMは提供できていないとも言えます。
UUUMは人気YouTuber排出企業としては優秀かもしれませんが、“排出しては売上減”“排出しては売上減”では事業として成り立たなくなりますね。
人気YouTuberの新たな挑戦にとって、イチ企業は足枷でしかない
メイクアップYouTuberマリリンの「【ご報告】UUUMを辞めました。その理由をお話しします。」でのコメントを一部抜粋すると・・・
個人で動いた方がスピード感をもって成長できるのは、僕も完全同意です。同意する理由は、記事「【株学習】副業に株をおすすめする理由【究極の自己実現方法】」を参照ください。
企業に属さず個人や小さなチームで利益を出すのがビジネスの主流になりつつあります。
結局、企業の中(特に大企業の中)では、世の中のスピード感にアジャストできなくなるんです。何をやるにしても“上の承認”“他部署への調整/根回し”“部下への指示”がまとわりつくので、ビジネス展開のスピード落ちます。その点、個人や小さなチームは“最小調整”“最速意思決定”ができるので、フットワーク軽く動けます。
YouTuber数が増え、UUUMの業績向上/株価上昇はあるか?-あまり期待できません
ここまで記事を読んで、以下のように考える方々もいると思います。
確かに2019年、インターネット広告費がテレビメディア広告費をはじめて上回りました。電通の「2019年日本の広告費」によると・・・
となったそうです。
【2019年日本の広告費】
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0311-010027.html
これに伴ってYouTuber数も増えていると考えられます。
ただ、どうしても今のUUUMのビジネスモデルでは“堂々巡り”になる気がしてしょうがないです。“堂々巡り”とは・・・
新たなYouTuberの誕生⇒UUUMによる人気化⇒人気YouTuberの脱退⇒新たなYouTuberの誕生⇒・・・
ここにビジネスとしての発展はあるのでしょうか?個人的には継続もしくは衰退はあったとしても、発展はないように感じてならないのです。
したがって、UUUMの業績向上/株価上昇はあまり期待できないと考えています。
それでもUUUM株を買いたい人は今がチャンス
ここまでUUUMの業績向上/株価上昇が期待できないことを述べてきました。それでも、「UUUMの株価は絶対に上がる」と思っている人に朗報です。
UUUM株は今が買いです。
株価上昇の兆候がでているます-グランビルの法則
みなさんはグランビルの法則というのをご存じでしょうか?グランビルという投資家が「タイミングこそ全てだ!」と豪語し、打ち出した法則がグランビルの法則です。グランビルの法則の内容はいたってシンプルです・・・それは・・・
というものです。
実際にUUUMの株価を見ると3回以上谷をつけているので、そろそろ上昇に転じても何もおかしくありません。
UUUMの日足チャート
グランビルの初動をとらえる
そして、山をつけて上昇するタイミングで株を買うのがグランビルの法則の味噌なわけですが、すでに上昇の兆候・・・いわゆる“初動”が見えています。
“初動”とは、株価が75日移動平均線を超えたタイミングを意味します。そして、個人的には“初動2回目”で株を購入することをおすすめします。その方が勝率が高いです。“初動2回目”とは、株価が一度75日移動平均線を超え、一旦75日移動平均線を割れて、もう一度75日移動平均線を超えたタイミングです。
※25日移動平均線で“衝動”“初動2回目”はかる説もあります。
UUUMの株価の“初動”と“初動2回目”は、以下の日足チャート上に図示しました。ご確認ください。
UUUMの日足チャート ※青線が75日移動平均線です
すでに、“初動2回目”が発生しているのでUUUM株を買ってもよいタイミングです。
なぜ、“初動”“初動2回目”が起こったのか、その背景にはUUUMと吉本興業との業務提携があります。この業務提携の材料(ニュース)が出てから、UUUMの株価は上昇トレンドに転じています。
【吉本興業株式会社のMCN運営権の一部譲受および業務提携に関するお知らせ】
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS71102/af8ddc1a/5d73/472d/8925/61986a57f8b6/140120200427400870.pdf
オリエンタルラジオ中田、キングコングカジサック/西野など、吉本興行のお笑いタレントがYouTuberとして大成功をおさめています。その流れに便乗する形で、UUUMと吉本興業はタッグを組むことを決定したのでしょう。
とはいえ、グランビルの法則もチャート分析(テクニカル分析)の一種であり、100%当たるわけではありません。注意して日々のUUUMの値動き観察するようにしましょう。
それでは。
注意
本ブログの内容は、一個人投資家としての見解です。ブログの内容を踏まえた投資により生じた損失に関しては、一切責任を負いません。よろしくお願いいたします。個人投資家かまくら