「どうしてスノーピークの株を売買しようと思ったのですか?
また、スノーピークの株価が急上昇している理由を教えていください」
という質問にお答えします。
こんにちは、ミクロ投資法を教えているかまくらです。
2020年末に“ミクロ投資法初級編ルール適用外銘柄の結果~新たなルールのヒント~”というレポートを公開いたしました。
レポート内で紹介させて頂いた“新たなルールのヒント③”を満たしている銘柄「スノーピーク」(7816)の株価が急上昇しています。
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本記事ではスノーピークの株価上昇の背景について細かく解説していますが、背景を詳細に調査した結果からスノーピークを投資先として選定しているわけではありません。
あくまでルールに引っかかってきたかどうかで投資判断しています。
もし、ミクロ投資法に興味がございましたら、記事「無料相談実施中!株式投資教えます!」に記載されている僕の連絡先までお問い合わせください。
https://k-zma.net/
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本記事では、スノーピークの株価上昇の背景/株価チャート/買いタイミングについて解説したいと思います。
スノーピークの会社概要
スノーピーク株式会社は、アウトドア用品(主にキャンプ用品)を製造販売しています。
日本以外にも、韓国/台湾/米国/英国でもアウトドア用品の製造販売を手掛けています。
【スノーピーク株式会社】
https://www.snowpeak.co.jp/
アウトドア用品の製造販売という括りでは、
記事「【徹底解説】グローブライドの株価上昇要因とチャート」で紹介したグローブライド(7990)
と同じ業種と言えます。
2021年12月期第2四半期決算説明資料からエリア別の売上/売上比率を読み解いてみると・・・
日本:89.8億円/76.3%
韓国:10.8億円/9.2%
米国:9.0億円/7.6%
台湾:3.6億円/3.1%
英国:2.0億円/1.7%
その他海外:2.5億円/2.1%
となっており、日本マーケットへの依存度が高いと言えます。
【2022年3月期第1四半期決算短信】
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS03790/8d0d62ce/4e67/495d/9fbe/c5f7c6c24168/140120210804478606.pdf#xd_co_f=NjJlNzAwYjUtY2U0Mi00ZTYzLTkzMGUtYmIyNWNjNGUwZTYy~
一旦内容を整理すると・・・
・スノーピークの主力製品はキャンプ用品
・スノーピークの主要マーケットは日本
ということになります。
したがって、日本においてキャンプの需要が高まっていれば、スノーピークの売上向上/株価上昇が期待できると言えます。
コロナ禍でキャンプブーム?スノーピークの株価上昇の要因は?
コロナ禍の“趣味事情”に関しては、記事「【徹底解説】グローブライドの株価上昇要因とチャート」で調査したとおりです。
結論から言うと、
コロナ禍だからと言ってキャンプブーム(アウトドアブーム)が来ているわけではなく、
コロナ禍がスノーピークの業績向上/株価上昇につながっているとは考えにくいです。
コロナ禍に関係なくキャンプブームがきている?
キャンプと聞いてピンとくるのが芸人“ヒロシ”さんの“ソロキャンプ”ですね。
YouTubeの「ヒロシちゃんねる」では、192本のアウトドア動画がアップされており、
チャンネル登録者数は112万人となっています。(2021年9月27日現在)
書籍「ヒロシのソロキャンプ」が出版された2020年8月ごろから、密かなキャンプブームが起こっていたのかもしれません。
そこで、オートキャンプ人口を調べてみると・・・
※オートキャンプとは、自動車を使用したキャンプ全般を指します。キャンピングカーでの車中泊だけではなく、自動車でキャンプ用品を運んで楽しむテント泊もオートキャンプに含まれます。
・オートキャンプ人口は、2019年まで右肩上がりに増加しています。(オートキャンプ白書2021を参照)
・オートキャンプ人口は、2019年にピーク860万人となり、2020年にはコロナ禍ということもあり610万人にまで減少しています。
(オートキャンプ白書2021を参照)
となっています。
【国内旅行などが半減している中で、オートキャンプ参加人口30%減に留まる】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000022815.html
【オートキャンプ白書2021】
https://www.autocamp.or.jp/post-12163/
コロナ禍はオートキャンプ人口の減少にもつながっていると言えます。
リベンジ消費あり?スノーピークの業績の巻き返し
確かに2020年にはコロナ禍によるオートキャンプ人口の減少はみられました。
ただ、2020年にオートキャンプ人口が減少したからと言って、2021年も同じように減少するとは限りません。
“リベンジ消費”は確実にあります。
リベンジ消費とは、コロナ禍で“巣ごもり”を余儀なくされた消費者が「コロナ禍がおさまったら、〇〇してやる」という意志で行われる消費活動です。
日本全国でワクチン接種が進めば、コロナ禍では楽しめなかったエンタメ/旅行/アウトドアへの消費が促進されてもおかしくはありません。
【コロナ禍の収束に向け注目される「リベンジ消費」とは】
https://business.nikkei.com/atcl/plus/00006/090100010/
オートキャンプも例外ではなく、リベンジ消費によりオートキャンプ人口は回復すると予想されます。
業績回復中!スノーピークの決算内容
2021年8月12日、スノーピークの“2021年12月期 第2四半期決算”が発表されました。
注目するべき数値は、2020年12月期第2四半期および2021年12月期第2四半期」の
売上高増加率/営業利益増加率/経常利益増加率/四半期純利益増加率です。
<2020年12月期第2四半期>
売上増加率:-4.2%
営業利益増加率:-44.2%
経常利益増加率:-48.8%
四半期純利益増加率:-39.4%<2021年12月期第2四半期>
売上増加率:77.6%
営業利益増加率:513.5%
経常利益増加率:591.3%
四半期純利益増加率:450.9%
【2021年12月期 第2四半期決算短信】
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS03293/f6718b2e/c5dc/463b/b935/0e6cfc70b1b8/140120210811483983.pdf
2020年12月期第2四半期(2020年1月1日~2020年6月30日)では前年同月比で業績は減少しています。
しかし、2021年12月期第2四半期(2021年1月1日~2020年6月30日)では前年同月比で業績は増加しています。
この業績の減少から増加への転換要因が、リベンジ消費と言えます。
スノーピークは“2021年12月期 第2四半期決算短信”にて、以下のコメントを残しています。
今後もスノーピークの業績回復/株価上昇が期待できそうです。
スノーピークの買いタイミングと株価チャート
僕自身は2021年8月13日にスノーピークの株を購入しています。
購入を決断した流れは以下のとおりです。
(いつもと何も変わりません)
1、新高値更新銘柄の一覧から各銘柄の業績増加率を確認し、投資先候補を洗い出します。
2、投資先候補の企業情報を四季報で調べ、ファンダメンタルズのルールを満たしているかを確認します。
3、チャートの形がルールを満たしているかを確認します。
4、「1~3」で選定した銘柄の株を翌日の始値で買います。
ミクロ投資法では、新高値更新銘柄の中からルールを満たす銘柄を見つけます。
※新高値更新銘柄の一覧を表示する方法は、記事「【株学習】新高値更新銘柄の一覧の出し方【Kabutan】」を参照ください。
ルールを満たす銘柄を見つけられた場合、翌営業日の始値でその銘柄の株を買います。
スノーピークの場合は、2021年8月12日に新高値を更新しており、ミクロ投資法のルールを満たしているのを確認できました。
したがって、2021年8月13日にスノーピーク株を買っています。
投資を決断した2021年8月12日時点のスノーピークの日足チャートは以下のとおりです。
スノーピークの日足チャート(2021年8月12日現在)
「そんな高値でグローブライド株を買うのですか?」
と感じた方々もいるかと思いますが、ミクロ投資法では「安く買って高く売る」ではなく、
「高く買ってより高く売る」を徹底いているので買います。
どうする?決算発表日と新高値更新日が同日・・・
2021年8月12日にスノーピークは“2021年12月期 第2四半期決算”を発表しています。
決算発表日と新高値更新日が同日というかなりレアなケースです。
「決算発表日と新高値更新日が同日の銘柄に対して、翌営業日に株を購入しますか?
それとも、翌営業日は株価の動きを様子見しますか?」
という質問が飛んでくるかと思いますが・・・
「決算結果がルールを満たしている場合、翌営業日に株を購入します」
が回答になります。
したがって、2021年8月13日にスノーピーク株を買っています。
スノーピークの日足チャート(2021年8月13日現在)
決算結果が投資家の期待を上回った場合、決算発表翌日の始値が高くなることがあります。
そうなると、決算発表翌日の始値で成行買いするのを躊躇したくなります。
ただ・・・
・決算発表の翌日の始値が高くなるかはわからない
・決算発表の翌日の始値が高かったとしても、そのまま終値にかけて急上昇する場合もある
など、株式投資特有の“あいまいさ”“不確実性”は必ず残ります。
“あいまいさ”“不確実性”に対して悩んだところで正しい解は得られません。
ルールに従って、迷わずに決算発表翌日の始値で成行買いをします。
“あいまいさ”“不確実性”がある世界で躊躇なく決断するためには、十分なデータに裏打ちされた“確率”を味方につける必要あります。
確率的にトータルで利益を出せるルールのことを、“優位性のあるルール”と言います。
優位性のあるルールの構築を心がけていきましょう。
2021年10月1日時点:スノーピークの株価チャート
スノーピーク株を購入した2021年8月13日の始値から10月1日にかけて、グローブライドの株価は急上昇しています。
2021年8月13日の始値:4,705円
2021年9月17日の高値:6,320円
株価の最大上昇率:+34.3%
スノーピークの株価は、26営業日で+34.3%も上昇しています。
投資効率は非常に高いのではないでしょうか?
スノーピークの日足チャート(2021年10月1日現在)
最後に利益確定価格については、記事「もう迷わない!株の利益確定/損切りのルール【何パーセント?】」を参照ください。
今後もスノーピークの株価を監視していきましょう。
それでは~
注意
本ブログの内容は、一個人投資家としての見解です。ブログの内容を踏まえた投資により生じた損失に関しては、一切責任を負いません。よろしくお願いいたします。
個人投資家 かまくら